日本経済はどこまで沈むのか(1)=中国人有識者
中国メディア「時代週報」の馬歓氏はこのほど、「日本経済はどこまで沈むのか」と題する論評を発表した。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。以下は同論評より。
2010年、中国は日本を抜いて世界第二の経済大国となるが、日本の不動産価格は1974年当時の4分の1の水準まで落ち込んでいる。今や、ドイツをはじめとする工業国家は日本から教訓を学ぼうと考えている。つまり、日本が1991年に迎えた危機とそれに続く長期的衰退のような事態ををいかにして避けるかを考えるための反面教師としているという。
「日本の経済モデルを模倣(もほう)したくはないと欧米や中国の指導者たちは常々発言する。巨額の経済刺激策や銀行救済計画を進めようとするとき、欧米の指導者は『そうしない限り、日本のように十数年にもおよぶ経済衰退とデフレに陥ってしまうのだ』と自国民を説得するのだ」とハーバード大学の経済・公共政策教授のKenneth Rogoff氏は自著に記している。日本の衰退は1980年代に始まった。当時の日本は経済が活発になりすぎていたため、アメリカからの圧力で円を引き上げざるをえなかった。その結果として輸出価格が大きく膨れあがり、日本政府は輸出での損失を補填するために経済に大量の資金を投入した。日本銀行も最高貸付利率を大幅に引き下げた。
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見せかけだけの繁栄に乗せられて、日本政府は株式市場と不動産市場に投資をした。株式市場と不動産産業はスポンジが水を吸うかのように安価な外国資金を吸収し、1986年から1989年の間に日本の不動産価格は3倍に跳ねあがった。当時、まことしやかに「日本の地価がピークの時期、東京一つの値段でアメリカ全土が買えた」「国土が狭くて成長需要を満たせないから、日本の開発業者は海と月を開発しようと考えはじめた」といううわさも語られた。
ところが、日本円の金利裁定取引が日を追って縮小していくのを見た国際資本が利益を持ち逃げし始めると、日本銀行はこの「繁栄」に不安を感じ、利率を引き上げだした。これも東京株式市場と不動産価格の暴落の一因となった。以来、日本は新たな経済刺激策を何度も提示しては自国の保身につとめたが、その過程ではほかの工業国家を上回る負債が生み出された。
1980年代の衰退に直面したとき、政府は銀行の不良債権を減免したり、業界に対して規制緩和をすべきだった。新しい税収政策を策定することで生産率を高め、起業を支援すべきだった。しかし、日本政府は莫大な財政支出や利下げ、日本円の切り下げなど「表面的」政策に終始し、問題の根本を正さなかった
日本経済はどこまで沈むのか(2)=中国人有識者
中国メディア「時代週報」の馬歓氏はこのほど、「日本経済はどこまで沈むのか」と題する論評を発表した。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。以下は同論評より。
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これらの刺激政策の効果はかんばしくなかった。分析してみれば分かるように、隣国からの援助で危機を乗り越えることができるギリシャとは異なり、日本政府はつましく暮らす自国民から借金をするしかなった。日本の指導者は決してなまけ者だったわけではない。少なくとも、今に至るまでの衰退は緩やかのものだった。しかし、長期的に見て日本が深刻な危機を迎えているのは異論がないだろう。自国民の貯蓄を食いつぶしているのだから。
「日本は現時点ではまだ持ちこたえられるが、残念ながら先行きは暗いと言うしかないだろう。極めて低い出生率に加え、外国からの移民をかたくなに拒む保守的観念を背景に、労働就業人口が下がり続けることが切実な問題である。生産力を引き上げる新しい方法を見つけることが急務となろう」とKenneth Rogoff氏は述べる。
深刻化する高齢化の問題を考えるとき、日本の政治家は高度科学技術が何か実際的な面で役立つことを期待している。例えば、ロボットを使って老人を介護するという案があったが、これはうやむやのまま消えた。「このような案を本当に実行したならば、日本は破産するだろう」と78歳の石原慎太郎氏は述べる。
「もう周りの隣人たちに関心がないんですよ」と老人ホームを経営する59歳の根本明氏は言う。彼は毎日スタッフと一緒に自転車に乗って、地区内で忘れられた老人たちを探している。彼の住む地区の住民たちは、たまに重病の老人を見舞いに行くだけである。それよりも経済や輸出の問題のほうを気にしているようだ。
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確かに、中国の経済成長に乗じて輸出の利益をあげられるようになった日本企業は近年ますます多くなっている。しかし地域に目を向けると、倒産したり、大企業と共に中国に移転していく中小企業も見られる。倒産する商店がますます多くなれば、その地区は住民さえも最後にはいなくなってしまうだろう。
多くの日本家庭で、失業者が自分の親の年金や貯金を使って利益を得る事例が増えており、多くの老人たちが若者の搾取(さくしゅ)対象に成りさがっている。「みんなお金のことしか考えてないんです」と根本明氏は言う
日本経済はどこまで沈むのか(3)=中国人有識者
中国メディア「時代週報」の馬歓氏はこのほど、「日本経済はどこまで沈むのか」と題する論評を発表した。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。以下は同論評より。
2010年初頭に日本航空が正式に破産申請をし、日本政府の援助を受けて再建を進めている。このかつての業界最大手企業は1万6000人あまりをリストラせざるをえなくなった。また定年退職後の社員も、年金の大幅カットという現実を受け入れさせられている。これに類する問題が多くの企業で起こりつつある。
69歳の日本人男性は、半生を捧げて懸命に働いて得たものが誰かに脅されて奪われたようだと感想を述べる。すでに定年を迎えた彼は日々、新聞を読んでお茶を飲むことぐらいしかできない。勤勉に働いた末路がこのような生活苦だったのだ。男性は若いころから大銀行で働き、人生の大部分をこの会社に捧げてきた。休暇手当は少なかったが、会社は手厚い養老年金を約束してくれた。
ところが、2003年から男性の年金は年に20万円以上も削減されてしまった。「このお金は事前に使い道を考えてあり、アルプスに旅行に行く計画だった」と男性は言うが、それもむなしく、彼の年金は願いを叶えられなくなった。
皮肉なことに、男性は政治家に自分の不満をぶつけようとしても誰に対して文句を言えばいいのかさえ分からない。バブル経済の時代から数えて日本の首相は14人も生まれており、現任の64歳の菅直人氏だって着任して5カ月しかたっていない。そして今の状況を見るに、彼にも大きな期待は抱けない。
「不動産バブルが崩壊してからの二十年間に、われわれが計画的に何かをしたならば(少なくともわれわれが危機感を持っていたら)もっとよい結果となっているはずだ」とMF Global Holdings東京資産研究部主管のニコラス・スミス氏は残念そうに言う。政治が麻痺状態となったことで日本経済は大きく損なわれた。まさに国外の投資者が言うように、「政策策定機構が今の日本ほど統一されていない国は見たことがない」のである。
日本は依然として世界第三の経済大国であり、平均年収が4万ドルを超えている。「失われた十年」にあっても失業率は低い水準に保たれていた。しかし、ひとたび東京を離れれば、多くの地区が不景気に見舞われ、就業状況も楽観的ではない。捨てられた老人たちがさびしく村に戻ったり、孤独な死を迎えたりしている。繁栄した大都市でも、市民への待遇は悪化し続け、企業の誇りだった終身雇用制度も派遣社員・アルバイト体制に取って代わられようとしている。
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